
工務店 O建設様の場合
積算管理・発注管理システムを導入し、適切な利益管理、支払請求管理が行えるようにし工事が終わってみないと利益がどのくらいあるか分からない、といった「どんぶり勘定」の不安定な経営から脱却、加えて、顧客管理システムを導入して顧客の状況を把握しコミュニケーションを良好にすることによりクレームを減少させた事例です。
お客様紹介
O建設様は、地元を中心に、こだわりの住宅づくりを行っているスタッフ数15名の会社です。お客様が何時までも楽しく豊かに暮らして頂けるように、素材・工法・自然・環境にこだわり、お客様を第一に想いお仕事をされています。
システム導入の背景
システム導入以前の問題点
O建設様では、下記のような問題を抱えシステム担当者が悩んでいました。
- 工事が終わってみないと利益がどのくらいあるか分からない。
- 発注や支払といった事務処理に追われ、お客様とのふれあいの時間が割かれる。
- 顧客からのクレームを減らしたい。
- 紹介のもらえる、家づくりとアフターサービスを目指したい。
問題点に対する改善案の検討
そこで、弊社ではO建設様社長の構想を基に、検討を重ね下記のことを考え、システムの開発を提案し導入しました。
- 工事毎の業者との単価交渉を無くし年間単価を決定して迅速な見積につなげる。
- 見積と同時に発注業者がほぼ決定できる仕組みを目指し発注業務を軽減する。
- 丁寧な打合せで追加工事を減らし、設計の変更や発注・支払の変更を減らす。
- 査定状況を明確にして、支払はこちら側で管理する。
- 営業や工事の状況を明確にして、顧客に適切な報告が行えるようにする。
- 社員の誰もが、何時でも、顧客の状況を把握して対応できるようにする。
- 問題を解決するためにはシステムの導入と、業務改善が必要である。
導入システム
O建設様のお困り事を解決し、導入したシステムの概要を紹介します。
積算管理システム
1.迅速な見積書提出ができる(客出単価、原価の明確化)。
業者との単価交渉は年に1回とし、随時の単価交渉を無くし迅速な見積作成が可能になりました。
2.設計変更があっても直ぐに見積を修正し発注管理システムに連動。
追加工事を極力減らし、原価・利益を明確にし、お客様の資金計画にも配慮できるようになりました。
発注管理システム
1.迅速に正確な実行予算ができる。
工事が始まる前に正確な実行予算が組めるので、原価・利益が確定でき、資金繰りにも配慮できるようになりました。
2.迅速な施工ができる。
見積時に発注業者が決まっていることで、即時に発注できるようになりました。
3.迅速で正確な支払ができる。
発注確認書・工事完了確認書を1枚の紙にし、そのやり取りで、工事進捗の把握と的確な支払が行えるようになりました。
顧客管理システム
1.お客様とのコミュニケーションが深まりました。
お客様の基本情報を管理することにより、イベント時等の集客や、情報発信、など営業活動に役立つようになりました。
2.スムーズで迅速な顧客対応が可能になりました。
工事履歴を管理することにより、誰でもが適切に対応できるようになりました。
3.顧客からのクレームや問合せが減少しました。
営業活動や工事の進捗を管理することにより、お客様への適切な報告や担当者への適切なアドバイスが行えるようになりました。


まとめ
システムの導入により、お客様とより親密な関係を築くことができるようになり、紹介もいただけるようになりました。そして、思いを伝えるホームページで、紹介して頂いたお客様をファンにすることにより、受注につなげています。
お客様の声
弊社の業務システムは、2000年、自社の業務スタイルにあわせて前社長が原案を構想、ソフトの構造や操作スタイルについて(株)コミニスさんと度重なる協議を行い、弊社独自のシステムとして実現していただいたものです。
2000年の導入から、はや17年。会社の成長や業務の変遷とともに、システムのアップデートを重ねながら、現在まで業務の根幹を支えていただいています。
新人スタッフは、顧客管理システム・見積管理システムの操作を学び、慣れ親しむところから業務をスタートさせます。
各スタッフが一日の業務のしめくくりに、現場での業務進捗やお客様宅訪問先での打合せ内容を時系列で記録していくことができ、お客様と交わしたふとした対話の内容等、業務に関する会話のみならず、お客様とのふれあいの記録としても活用しています。
まさに、一日の業務の始まりから終わりまでを見守っている、そんなシステムだと言えると思います。
また、システムで記録・作成された情報を、全スタッフで共有し、全社内で業務内容を把握できる点においても優れており、お客様とのコミュニケーションの記録のみならず、社内でのコミュニケーションツールとしても活躍しています。
これからも、業務の屋台骨を支えていく、なくてはならないシステムであり、よりよい業務スタイルをめざして、会社・スタッフとともに成長していける、そんな存在であり続けるシステムだと考えています。